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ポリフェノール(ロスマリン酸)摂取後の脳内ドーパミンがアルツハイマー病を予防・東京大学ほか

2019.06.20

東京大学、金沢大学、福島大学などの研究グループの発表によると、

現在アルツハイマー病には根本的な治療薬がなく、予防が重要視されています。
食品成分による予防効果については多くの情報があるものの、科学的エビデンスが得られているものはほとんどありません。

東京大学大学院農学生命科学研究科の小林彰子准教授と金沢大学大学院医薬保健学総合研究科山田正仁教授、福島大学平修教授らの研究グループは、ポリフェノールの一種、ロスマリン酸を摂食したマウスの脳内において、ドーパミンをはじめとするモノアミンの濃度が上昇し、それらがアルツハイマー病の主病態であるアミロイドβ(Aβ)凝集を抑制することを、見出しました。

ロスマリン酸の摂取により、脳内で合成が活性化される成分(モノアミン)がAβ凝集を抑制するという新たな機序の発見は、ポリフェノール摂取によるアルツハイマー病予防戦略に新たな知見を与えるものといえます。

発表のポイント
●ポリフェノールの一種、ロスマリン酸を摂取すると、脳内においてドーパミン関連のモノアミンの濃度が上昇し、それらがアミロイドβの凝集を抑制することを明らかにしました。

●ポリフェノールの新たなアルツハイマー病予防機序を見出しました。

●現在アルツハイマー病を根治する薬は存在しないことから、新たな作用機序の発見は、予防や治療法の確立に繋がることが期待されます。
発表概要

東京大学ホームページ
https://www.a.u-tokyo.ac.jp/topics/topics_20190618-1.html

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