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アルツハイマー病の進行を抑えることが可能となるメカニズムが解明 名古屋大学

2017.03.22

名古屋大学大学院医学系研究科の門松健治教授と内村健治特任准教授らのグループは、脳内におけるアミロイドβタンパクの増加に関わるる特殊な構造をもつ糖鎖が「シアル酸修飾ケラタン硫酸糖鎖」であり、この糖鎖がアルツハイマー病の発症に伴って脳内のミクログリアと呼ばれる細胞に発現することを明らかにしました。

ミクログリア:脳内で免疫機能を担当する細胞。アミロイド斑の除去に関わる。

また、このシアル酸修飾ケラタン硫酸糖鎖は、GlcNAc6ST1酵素によって合成されることも明らかにしました。
さらに、アルツハイマー病モデルマウスにおいてGlcNAc6ST1 酵素を欠失したところ、シアル酸修飾ケラタン硫酸糖鎖が消失し、ミクログリアによる アミロイドβタンパクの細胞性貪食除去が促進されました。

この結果から、アルツハイマー病の進行を抑えることが可能となるメカニズムが解明しました。
この研究結果により、アルツハイマー病に深く関わる特殊な糖鎖「シアル酸修飾ケラタン硫酸糖鎖」を合成する酵素の阻害剤を用いて、アルツハイマー病新規治療法の開発が期待されます。
(名古屋大学大学院医学系研究科プレスリリースより)

研究の詳細は、
名古屋大学大学院医学系研究科プレスリリースをご確認下さい。

http://www.med.nagoya-u.ac.jp/medical/dbps_data/_material_/nu_medical/_res/topix/2016/pnas_20170321jp.pdf

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