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緑茶摂取頻度が高い人ほど認知症発生リスクが低い・東北大学

2016.10.06

様々な研究により、お茶やその成分であるカテキンなどのポリフェノールには、神経保護作用があることが確認されており、アルツハイマー病やパーキンソン病などに伴う脳神経変性の予防につながる可能性も示唆されています。

特に緑茶に含まれるエピガロカテキン-3-ガレートは、神経細胞を保護・修復する高度な働きがあるとみなされています。
一方、ヒトを対象とした縦断研究(疫学研究)は少なく、結果が明確に一致していないため、緑茶と認知機能低下に関する関連は明らかになっていませんでした。(東北大学では、2006年に横断研究を実施し、研究成果を発表しています。)

東北大学の研究チームは、緑茶の摂取と認知機能低下に関するコホート研究を実施しました。宮城県大崎市民を対象として、3年間の追跡調査を行い、1日5杯以上緑茶を摂取するグループは、「飲まない」「ときどき飲む」グループに対して、低く抑えられている結果を発表しました。この結果より緑茶摂取頻度が高い人は、認知症発生リスクが低いと導いています。
アルツハイマー病による認知症が欧米に比べ日本で少ない理由の1つには、緑茶を飲む習慣をあるかもしれないと予想しています。

また、2014年に金沢大学の研究グループは、緑茶を飲む頻度と、その後の認知機能低下との関連を研究した結果を発表しています。
緑茶を全く飲まない群と較べて、
緑茶を週に1~6回飲む群では約1/2に、
緑茶を毎日1杯以上飲む群では約1/3に減少していることを見出しています。

この結果から、緑茶摂取習慣が認知機能低下に予防的効果を有する可能性が示唆されています。

両大学の研究結果より、緑茶の摂取は認知機能の低下に影響がある可能性は非常に高いことが示唆されています。緑茶にはカロリーがなく、たくさん飲んでも体に悪い影響はほとんどありませんので、積極的に緑茶を飲まれてはいかがでしょうか?

東北大学 社会医学講座公衆衛生分野
緑茶摂取と認知症発生リスクの関連:大崎コホート2006研究(2016年発表)
http://www.pbhealth.med.tohoku.ac.jp/node/1042

東北大学 社会医学講座公衆衛生分野
「高齢者における緑茶と認知機能との関連について」2006年(横断研究成果)
http://www.pbhealth.med.tohoku.ac.jp/node/346

金沢大学
「緑茶を飲む習慣と認知機能低下との関連を発見!」2014年
http://www.kanazawa-u.ac.jp/rd/3458

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